猫が大好きなマタタビの良い効果と、キウイフルーツアレルギー

その他

 

マタタビはマタタビ科マタタビ属の落葉性低木植物で、日本、朝鮮半島、中国が原産といわれています。

東アジアに広く分布し、日本では北海道から九州までの山間地で普通に見られ、山形県や秋田県、新潟県で栽培もされています。

夏には梅に似た芳香のする白い花を咲かせ、夏梅(ナツウメ)、和多々比(ワタタヒ)、和太太備(ワタタビ)などとも呼ばれています。

 

同じ科にはサルナシ、サルナシを改良し栽培したキウイフルーツなども含まれる落葉性の蔓植物(つるしょくぶつ)で、茎葉はお茶にして飲用されるほかつるは強靭で、籠などにも利用されています。

 

マタタビの名前の由来と効果や作用

猫の大好物として知られていますが、人との関わりは古く果実は、古くから秘薬として重宝され、鎮痛や滋養強壮の妙薬として利用されてきました。

そもそもの名前の由来は、旅に疲れた旅人がマタタビの果実を食べて元気が回復「また旅」をした、ということから名づけられたと言われています。

強壮強心、免疫強化、鎮痛作用のほか、健胃消化作用、利尿作用などを有する。日本の民間療法においては、感冒による衰弱、冷え症、血行不良や疼痛緩和などに応用され、神経痛や神経障害、構音障害(高齢者でろれつが回らないなど)にも用いられることもあります。

ビタミンAやビタミンC、マタタビ酸や消化促進作用の高いアクチニジン、ポリガモールなどの有効成分が含まれ、血流改善や疲労回復、利尿などに効果を発揮します。

 

マタタビの実、木天蓼(もくてんりょう)と天木実(てんもくじつ)

 

マタタビには雄株、雌株、両性株の3種類があり、花が咲き終わると果実を付けるのは雌株、両性株です。

開花前にマタタビアブラムシという昆虫が卵を産み付けると、虫が寄生してゴツゴツしたカボチャ型の果実(虫えい果)になります。

ゴツゴツしたカボチャ型の果実を蒸して乾燥させたものを木天蓼(もくてんりょう)と呼び、虫こぶでない実を乾燥したものを天木実(てんもくじつ)と呼んでいます。

熟期は9~10月ですが、木天蓼(もくてんりょう)として用いる実はやや遅らせて収穫します。

マタタビ酒にしたり、煎じてお茶にしたり、漢方薬にしたり、さまざまな用途で使用されていますが、虫が寄生してゴツゴツしたカボチャ型の果実、木天蓼の方が高い効能があり良品とされ、人気があります。

 

簡単!滋養強壮、疲労回復作用のあるマタタビ酒の作り方

冷え性、リュウマチ、腰痛、神経痛に効果があると言われる果実酒「マタタビ酒」の作り方です。血流改善や疲労回復に最適で甘みと渋み苦みが一体となった特徴のある味は、はまるとくせになりそう。

 

マタタビ薬用酒の作り方

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マタタビ(虫エイ)1キログラム、木天蓼(乾燥マタタビ)でもOK
ホワイトリカーまたは焼酎1リットル
氷砂糖700グラム~1㎏
 
マタタビをヘタの部分と付着物が取れるまで洗い、綺麗に洗って水気をよく拭き取って広口瓶又は密封瓶に入れ、氷砂糖、ホワイトリカーを入れる。
暗所保管、3か月~半年ぐらいで飲み頃、濾して実と、ごみを取り除き水割りやお湯割りで!(瓶が雑菌でカビないように注意してね)

猫がマタタビに反応している理由

「猫にマタタビ」と言われるように、ネコ科の動物はマタタビの香りが好物です。ほとんどの猫はマタタビによっているような反応をしますが、子猫や去勢した猫はマタタビに対しての反応が薄いようです。

与えすぎると下痢や嘔吐、過剰な興奮、攻撃性が見られ、一度に大量に与えすぎると呼吸困難を起こし、死に到ることもあるので要注意です。

 

マタタビラクトンに反応している

 

マタタビには、マタタビラクトンやアクチニジンといったネコ科動物を興奮させる成分が含まれています。

これらマタタビラクトンやアクチニジンという成分に猫が引き寄せられ、脳の中枢部を刺激し運動神経を麻痺させ、背を地にすりつけ転げまわる「マタタビ踊り」やニオイに反応して唇を引き上げる「フレーメン反応」を起こすと言われています。

 

ネペタラクトールに反応している

最近になって虫よけ効果のある成分「ネペタラクトール」に反応しているという研究結果が新たに浮上してきました。

ネコ科動物のマタタビへの反応は、蚊から身を守り寄生虫や伝染病を退けるための行動であるとも言われています。

ちなみに、西洋マタタビといわれる「ニットキャップ」にもネペタラクトン(ネペタラクトール)が含まれています。

ネペタラクトン(ネペタラクトール)は蚊を忌避する成分。多量に摂取すると嘔吐を起こしたり体調を崩すことがあるようです。

 

マタタビ科のサルナシとキウイフルーツ

同じ科にはサルナシ・キウイフルーツなども含まれます。

シナサルナシを品種改良したものが、現在ではポピュラーとなった果物のキウイフルーツです。

 

珍味?サルナシの特徴

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 サルナシは、キウイフルーツよりも香りが強く、かすかな酸味と甘みがある食味の良さから「珍果」と評価する人もいます。

果実はキウイフルーツより小さく、表面に毛がないため皮をむくことなく食べる事が出来ます。

ビタミンCなどの栄養価がたいへん高く、タンパク質分解酵素を大量に含んでいるため、血流改善、疲労回復、強壮、整腸、補血などの効果があるといわれています。

 

 

硬いキウイを熟して食べごろにするには?

そんな、マタタビ科のキウイフルーツですが硬くて食べれなかったというケースはありませんか?

スーパーで売っているものは、販売する時期に合わせて熟させていますが、自分で栽培している、育てているものをもらったなどという場合、結構あると思います。

 

そのような場合は、バナナ、リンゴ、桃、メロン、梨を利用します。

それら果実から出る「エチレン」という炭化水素ガスの一種が比較的よく出てくれるので、硬いキウイを柔らかくしてくれます。

 

方法は簡単、ビニール袋や紙袋などと一緒にいれて、2~3日20℃の常温で保管してみてください。

バナナやリンゴなどの果実からエチレンガスが常温だと活発に放出されますので、硬かったキウイが徐々に追熟してより柔らかくそして甘くなって完熟に近づきます。

ちなみに「エチレン」は、ガスとして存在する植物ホルモンになります。

酵素の合成を誘導し果実を柔らかくしたり、甘くしたり、色づけたりと成熟を促す効果があります。

 

バナナやリンゴなど果実がない場合は「追熟剤」を使用すると便利です。

 

熟した状態で長く保つには?

放出され続ける「エチレン」ガスの影響を受け続けると、完熟を通り越し老化や腐敗が始まってしまいます。

また、自らも「エチレン」ガスを放出し老化や腐敗を始めます。

熟した状態で長く保っておきたいのであれば、ゼオライトや活性炭のような脱炭素材を使用して、エチレンガスを空気中から吸収してやる必要があります。

 

 

実はアレルギーが多いキウイフルーツ

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キウイフルーツは、もともと中国のシナサルナシをニュージーランドで改良、栽培したものを海外に輸出する際に、現地の珍しい鳥「キウイ」の名前を付けて特産品としました。

 

そんなキウイですが、食べていて、唇や口の中、のどの奥の刺激感、かゆみ、腫れや閉塞感など感じたことはありませんか?

キウイフルーツは、大きく分けてデリシオサ種(果実が緑色が多い)とチネンシス種(果実が黄色が多い)があります。

キウイフルーツに含まれている「アクチニジン」というタンパク質分解酵素がアレルギー反応の一因であることが分かっており、デリシオサ種にはこのたんぱく質が比較的多く含まれていることが分かっています。

唇や口の中、のどの奥の刺激感、かゆみ、腫れや閉塞感などは、口腔アレルギー症候群とよばれる病気の特徴的な症状で、花粉症患者に多く発症することが分かっています。

過敏症のある人やアトピー性皮膚炎やぜんそくのある人などにも起こる場合があるので、注意が必要です。

特定の果物や野菜に含まれるアレルゲンの構造は、花粉のアレルゲンと構造がよく似ているため花粉が侵入してきたと勘違いし、すでに体で作られている抗体と反応して、アレルギー症状を起こします。

よく熟したものに反応が強く出るようで、食べた直後に口腔内や咽頭の痒みや浮腫を起こす口腔アレルギー症候群の症状がよく見られます。喉が「詰まる」「ムズムズ」「つっぱる」「イガイガ」したり鼻水や涙、おう吐など発生します。

食べる前にほんの少しだけ舌にのせて、もしピリピリとした刺激を感じるようなら食べるのをやめましょう。

 

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