ラベンダーの育て方を歴史と共に簡単に紹介。

投稿日:2019年5月15日 更新日:

ラベンダーの香りは現代の生活のいたるところに使われ、特有の良い香り世界中で愛されています。

現在では合成香料が台頭し天然のものはなかなか手に入らないようですが、古くから多くの薬効をもち、香り付けとして民間療法や生活に使われてきました。

香りには鎮静作用があるとされ、料理の風味付け、化粧水、お茶、アロマテラピー、入浴剤、芳香剤、匂い袋など様々な使い方がされているハーブです。

 

ラベンダーの歴史

ラベンダーは2500年以上前から使われてきました。

原産地はアフリカ北部と地中海の山岳地帯、インド、カナリア諸島等です。

「ラベンダー」という語源はラテン語の「ラヴァレ」(洗う)という意味から来ているそうです。

防腐剤としてエジプトのミイラを加工する際にラベンダー油が使われていました。

また、ヨーロッパで古くから薬効をもつハーブとして、そして特有の良い香りを利用してきました。

祝福のためにラベンダーを教会の床に撒いたり、病院の床に消毒消臭を目的として使用したり、ペストが流行した際にラベンダー畑で働いていた者が感染していなかったことから、殺菌性や抗菌性があることが分かり利用し始めたともいわれ、伝染病のコレラが流行した際にも使用されていました。

 

 

ラベンダーの種類 

 

ラベンダーはシソ科の多年草で、可憐な姿と香りで「ハーブの女王」とも呼ばれており、品種は100種類を超えます。ここでは市場で出回っているポピュラーなラベンダーを紹介しています。

 

・イングリッシュラベンダー(アングスティフォリア系)

アングスティフォリア系の原種ラベンダーでコモンラベンダー、スパイカラベンダーとも呼ばれています。

高温と湿度に弱く地域(平地、西日本)によっては夏越しは難しいと思われます。暖所では鉢植えで日当たりが良く涼しい場所で育てます。

観賞用に花壇やプランターに植えたり、採取してドライフラワー(ポプリ、サシェ、ピロウ)にしてもいいそうです。

 

・アラビアンナイトラベンダー(ラバンディン系)

アングスティフォリアと、スパイクラベンダーの交配種で紫の花と萼が特徴的です。花が咲くとカンファー(樟脳)のような香りが強いのが特徴です。ラバンディン系は成長がゆっくりで、しっかりとした樹形になるまでに3年程かかります。

 

 

・ラベンダーグロッソ(ラバンディン系)

イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーの交配で生まれた品種です。

温暖な気候に向いたラベンダーで、オイル作りをするのに向いているラベンダーです。花は濃紫色で甘く強い香りが特徴長です。また、茎が長くラベンダースティックにするのによいです。もちろん香料やドライフラワーにも向いています。

ラバンディン系は暑さに強く花の香りも良く、夏暑くなる地域で楽しむにはおすすめです。

 

 

・フレンチラベンダー(デンタータ系)

葉がギザギサの切れ込みが入っており、観賞用に適しています。

暑さには強く寒さに弱い品種となります。元々カナリア諸島や地中海沿岸地域に分布していました。

また、このラベンダーは開花期間が長く、秋から初夏の1年の大半、花穂を付け咲いています。

 

 

・スパイクラベンダー(スパイカ系)

ラベンダー・ラティフォリアとも呼ばれ暑さに強いのが特徴で初心者向きです。

葉に強いカンファー(樟脳)のような香りがしますがスッキリとした香りです。遅咲きで薄紫の花を夏に咲かせます。スペインではオイル採取用にも育てられています。

 

 

・ラベンダー・ストエカス(ストエカス系)

ストエカス系のラベンダーの原種で、イタリアンラベンダー、フレンチラベンダーとも呼ばれており元々地中海沿岸と北アフリカ地域に分布していました。

他のラベンダーと花の形が異なり、うさぎの耳のようなかわいらしい形をしています。

カンファー(樟脳)のような香りを放ち、葉茎は短毛で覆われています。寒さ弱いですが比較的丈夫な品種です。

 

・レースラベンダー(プテロストエカス系)

ファーンラベンダーという呼び方もされており、元はカナリア諸島や北アフリカ、南西ヨーロッパに分布していました。

葉がシダのように深く切れ込んでいます。ツンとした香り、もしくは香りがありません。

年中、青紫色の花が咲きますが、暑さにも弱く寒さに弱く温度管理が必要ですので上級者向けのラベンダーと言えます。

 

 

ラベンダー 育て方と注意

 

育てる環境によって品種を選ぶことはもちろんですが、水はけや日当たりなど少しの事が引き金となり枯れてしまったり根腐れしたり、うまく花が付かなかったりすることがありますので注意が必要です。

暑さや寒さに弱い強いものがありますが、土壌は乾燥気味に育てることです。植える時期が梅雨の多湿な時期、夏の高温で蒸し暑い時期などは避けたほうが無難です。北海道のように「梅雨」がなく気温、湿気が低い、地中海のように乾燥した状態を保つことはなかなか難しいのです。

鉢・プランターの苗植え付け

1)鉢またはプランターの底にネットを敷き、鉢底石(赤玉土や大粒鹿沼土等)を高さ2~3cm程度まで入れる。

2)

 

 

 

 

用土を少し入れ、鉢上から土の表面まで2cmぐらいになるよう調整しながら苗と土を入れます。苗を鉢の中心に来るようにして鉢の周りの淵の方が少し低くなるようにします。

ラベンダーは中性~弱アルカリ性の土で丈夫に育ちます。ホームセンター等でラベンダー用の土を買うと間違いないです。なおこの際に緩効性化成肥料を追肥するのも良いですが、肥料焼け(肥料のやり過ぎ)に注意してください。

3)

表面をならし、土を加減してください。

4)

根と土をなじませるためたっぷり水をあげてください。なお初回の水やりのみたっぷりです。

 

苗を植え暫くすると花が咲きますが品種によっては時間が掛かるものがあります。また、地域、気候により植付けや開花が(収穫時期)異なります。また地植え、鉢植えでも違ってきますのであくまでも目安としてください。

植付時期目安 3月から5月として

アングスティフォリア系 開花目安5月から6月

ラバンディン系  開花目安 7月から8月

デンタータ系 開花目安 4月から6月、11月から12月

スパイカ系  開花目安 7月から8月

ストエカス系 開花目安 4月から6月

プテロストエカス系 開花目安 6月から10月

 

 

 

意外と知らない剪定の大切さ

 

ラベンダーを上手に育てる上で剪定が大切になってきます。

放っておくと形が悪くなりますので形を保つため秋頃から3月にかけてバッサリと強剪定をおこないます。

また雨季から夏季はラベンダーにとって過酷な条件になりますので、暑い夏を無事に乗り越えられるように剪定(切り戻しや枝透かし)を行います。

花が咲いたあとの伸びた茎を新芽の位置まで切り、地面に近い枝や古い枝を切ることで風通しが良くなり湿気と温度上昇を防止するのに不可欠で大切な作業になります。

 

 

さいごに

ラベンダーは精神の安定、鎮痛、防虫、殺菌、などの民間療法からお茶や臭い付け等身近な存在として現在の生活にはなくてはならないものです。

そんなラベンダーの花言葉は「献身的な愛」「期待」「沈黙」「疑惑」です。

精神安定や鎮痛のアイテムとして「献身的な愛」「沈黙」は何となく連想が付きますが、「期待」と「疑惑」だけは連想がつきませんでした。

特に「疑惑」が気になりましたので調べてみると、皆さん色々な解釈が書かれていました。

私が気になったのが「何故これほど強く良い香りを放つのだろう、本当に花の香なのか?」という疑問の気持ちから「疑い」という言葉が生まれたのではと書かれていました。何となくシックリするような、しないような、皆さんはどう思われますか?

 

-花と自然

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四国に住む兼業農家の跡取り息子です。

幼少期から嫌々家業(農業)の手伝いをさせらて、知らぬ間に野菜や穀物、花卉などの育て方を叩き込まれました。

40代になり改めて植物の美しさやすばらしさ、力強さを認識しています。

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