植物は光合成によって、私たちが吐き出す二酸化炭素を酸素に変え室内の空気中の有害物質を取り除くフィルターのような役割もしているとの研究結果があります。
観葉植物は天然の空気清浄機
主に観葉植物を使ったNASAの実験(1989年)において 、植物が光合成をする際に二酸化酸素を吸収し酸素を排出する際に室内のホルムアルデヒドやベンゼンなどのガンを引き起こす揮発性有機化合物の成分を吸収していることを発見しました。この研究に基づいて、植物は天然の空気清浄機であるといわれています。また鉢植えの植物の土壌微生物も室内空気の浄化に役立つことが最近の研究でわかってきました。
葉の表面積の大きさは有害物質の浄化量に関係しているようで、植物が大きくて葉が多いほど良いようです。
A study of interior landscape plants for indoor air pollution abatement NASA. September, 1989.
観葉植物による室内大気汚染の低減
有害物質について
トリクロロエチレンは、機械部品、電子部品の脱脂洗浄剤、工業用溶剤に使われています。ホルムアルデヒドは建築材、接着剤、殺虫剤やワックスにも用いられ、この水溶液がホルマリンになります。建材への使用は2015年以降法律の改正によりなくなりましたが、長年ホルムアルデヒドの影響をうけると結膜炎や咽頭炎、皮膚炎などを患う可能性があり、シックハウス症候群の原因といわれています。
ベンゼンですが、豊洲の地下水汚染で基準値の79倍のベンゼンが検出されたことは記憶にある方もいるのでは?プラスチック製造に使用され都市ガス生成時にも発生します。また、タバコの煙や排気ガスに含まれます。
実験について
植物が空気そして有害物質を浄化、除去することは疑いのない事実です。
しかしそれらを証明するNASAや研究機関の実験は、空気清浄能力があるかを評価するために、密閉された小さな環境に置いて行われており実際の生活の場である一般の家やマンション、オフィスなどに近い環境下で行われている訳ではありません。
普段の生活ではそのような小さな密閉された空間はありません。むしろ外気が常に流入し、植物の空気清浄能力をはるかに超えるような外気が流入するような環境ではないでしょうか。
まとめ
植物を近くに置くことによる空気の清浄能力、カビやバクテリア等抑制能力、蒸散による湿度調整の能力などは間違いなくあるが、普通の家やマンション内の部屋には常に外気が流入循環しているので観葉植物の能力程度では追いつかず効果は期待できない。
むしろ、ストレスの軽減やモチベーション維持、緑視することによる眼精疲労の軽減などを期待するほうが望ましい。。。。と思うよ。
兼業農家の跡取り息子。植物が好き、花が好き、ガンダムも好き。
農業繁忙期には更新がちょくちょく遅れるよ。