グリーンカーテン(緑のカーテン)を育てる際に肝心なポイントを幾つかあげ、初心者でも簡単に育てられるものを紹介します。
失敗のないグリーンカーテンを作りましょう。
シーズン終了後の後片付けのことも考えて育てることが大切ですよ。
最初の土が全て
植物を育てるとき全てにおいて共通していることですが最初の土が肝心です。苗は植えられた最初の時点から栄養を吸収します。追肥をして効果がないとは言いませんが、最初から良い土質の状態で育てると苗の育ちが早く蔓をたくさん伸ばし丈夫な茎や多くの葉が茂ります。必ず新しい土を使ってください。一度使用した土には栄養がありません。
できるだけ大きなプランター(野菜用、グリーンカーテン用)に多めの培養土、腐葉土に発酵済みであるボカシ肥(有機質肥料)を混ぜ加えることにより質の良い土を作ることが出来ます。即効性、持続性があり有機農業でよく使う肥料でホームセンターや園芸店で売られています。
たくさん植えない
プランターで育てる場合、根が伸びる範囲が限定されるわけで一株の苗が吸収できる養分量は限られてきます。たくさん苗を植えてしまうと一株にいきわたる養分が限定されてしまうので、成長が止まってしまいます。私は大きめの野菜用、グリーンカーテン用のプランター(規格85型)で2株程度にしました。
ネットをしっかり張る
ネットと支柱が安定していると蔓性植物は、しっかりと蔓を絡ますことが出来るため蔓を横方向にも伸ばし、また葉の密度がまします。支柱とネットが不安定だと上へ上へと伸びていきます。風でヒラヒラしている状態だと蔓が安定せず育ちも遅く実が落ちたりもします。
また、蔓が伸び実が付いた場合の荷重を考えるとネットは最初から「たわませる」より「しっかり張る」ように設置したほうが良いと思います。
支柱も風に煽られると外壁を傷つけたり、倒れたりすると危険ですのでオーニングなどの金具などで固定する必要があります。
初心者向けの植物
アサガオ(西洋アサガオ、日本アサガオ、琉球アサガオ)
初心者でも簡単に育てられる植物です。
繁殖力が旺盛で育てやすく葉もよく茂りますが、蔓がよく伸びますので管理が必要です。
フウセンカズラ
初心者でも簡単に育てられる植物です。風船のような実がなり夏には小さな白い花を咲かせます。
ゴーヤ、ヘチマ
丈夫で初心者でも簡単に育てられます。虫がつきにくく、実は食べたり加工することが出来ます。
パッションフルーツ
虫がつきにくく、意外と簡単に育てることができます。
出来るだけ大きめの苗から育てると良いそうで、プランターもそれに合わせて大きめのものが必要です。実が目的なら1日花なので受粉が必要。
キュウリ、ヒョウタン
実の収穫を楽しむなら良いかもしれません。実が雨風で傷まないように注意が必要です。
葉枯れが早く肝心な暑い時期にグリーンカーテンの役目は果たしてくれませんので、ゴーヤやヘチマなどと一緒に植えると葉の茂る時期が重ならず良いかもしれません。
他にも蔓性植物にはオカワカメ、デプラデニア、ツルインゲン、ルコウソウ、クレマチス、アイビーなどがあります。
シーズン終了後の片付けのことも考え、近隣の迷惑にならないようしましょう。
後片付けについて
根元を切っておく
片付けの前に根元や蔓を切っておくと枯れて乾燥してくれるので片付けやすくなります。水分を含んだ緑色の状態ですと蔓を外すのが大変です。
麻製のネットを使う
ゴミとして蔓や葉を捨てる際に分別する必要があります。麻製のネットだと燃えるごみとして一緒に捨てられるので便利です。
100均などのフェイク(人工)のグリーンカーテン
ズボラな方には100均やホームセンターで売っているポリエチレン製などのフェイク(人工)のものでグリーンカーテンを作る方法もあります。育つまでの時間はかからず水やりや防虫などの管理が圧倒的に楽です。日陰を作るだけであれば十分だと思います。
どうしても人工感は否めずモノによっては劣化して葉が取れてしまったりするものもあります。また蒸散しないので本物に比べると温度の下がり方は悪いと思います。
まとめ
最初の土の質と量が肝心、プランターはできるだけ大きいものを使うように。
一度使った栄養のない土は再利用しない。
たくさん植えない(苗に養分がしっかり行きわたるように)
蔓や実が付くとネットには荷重がかかるのでしっかり張るように設置する。
シーズン後の後片付けを考え時前に根元を切り枯らす。麻製のネットを使う。
ズボラな人はフェイク(人工)のものでグリーンカーテンを作るほうがいいです。
兼業農家の跡取り息子。植物が好き、花が好き、ガンダムも好き。
農業繁忙期には更新がちょくちょく遅れるよ。