人工観葉植物は、人工緑「フェイクグリーン」などと呼ばれています。
一昔前は見るからに出来が雑で粗悪なものが多かったんですが、最近はそれなりの金額を出すと、本物と遜色ないものが手に入りますね。
なかには本物と見分けがつかないほどリアルな質感な物もあります。
本物であれば、二酸化炭素を吸収し酸素を排出したりしますが、単なる人工緑「フェイクグリーン」ではそういった空気清浄効果はありませんでした。
ですので最近では、「光触媒加工」や「CT触媒加工」などを施しています。
光触媒加工は太陽光や蛍光灯などを当てるとタバコやペット等の悪臭を除去する脱臭効果、有害物質の分解、抗菌効果などがあります。
CT触媒加工は、太陽光や蛍光灯などの光を必要とせず、温度差で抗菌・防汚・消臭効果、ホルムアルデヒドの分解等の効果が期待される優れもので、注目を集めています。
人工観葉植物の光触媒とCT触媒は、一体どういったものなのか紹介していきます。
フェイクグリーンの「光触媒」に使われている原料は?
光触媒とは、太陽などの光が「酸化チタン」に照射されることで化学反応が促進し、活性酸素を生成し、化学物質や微生物などの分解などを促したりします。
塗料として塗布されている「酸化チタン」自体は変化しません。
ですので、この酸化チタンを人工観葉植物の部品となる「ポリエステルやポリエチレン」に塗布しておけば、太陽などの光で半永久的に化学反応が続きます。
‐酸化チタンはこんな感じの粉末 –
フェイクグリーンの光触媒に使わせている「酸化チタン」とは?
聞きなれない「酸化チタン」っていう物質の名前を聞くと、本当に人体に影響がないのか心配になりますよね?
「酸化チタン」は無機化合物で、化学物質を含まず安全性を売りにしている成分です。
日焼け止めやファンデーション、塗料、繊維、ゴム、製紙、食品の添加物(着色料)にも使われています。
世界保健機関(WHO)や国際ガン研究機関(IRAC)では、発がん性があるように言ってますが、これは大量に体内に吸収された場合です。
製品などに含まれている程度では危険性はほぼないと言っていいでしょう。
厚労省の有害性総合評価においても、その危険性について「根拠が乏しい」とされており、各種の毒性試験においても危険性は報告されておりませんので、安心してご購入頂けると思います。
フェイクグリーンに使われている「CT触媒」って何?
CT触媒とは、ファイラック インターナショナル株式会社により開発されたFIRAC CT(酸化還元作用を利用した電荷移動型酸化還元触媒)です。
CT触媒とは、温度変化をエネルギーとして汚れを分解する触媒です。この触媒は、消臭や抗菌などの効果があります。
光触媒とは違い、“温度”があれば作用するため、消臭・防汚などはもちろん、より多くの可能性が広がっているのです。
ファイラックインターナショナル株式会社より抜粋引用
電解酸化還元反応という酸化、還元反応を持たせた電子キャリア元素と受容体を持たせた触媒がコーテイングされています。
プラス電子、マイナス電子が引き合い電子構造を変える性質を利用して、酸化作用と還元作用、プラスとマイナスの電子が引き合う性質の電子構造をかえ、無害な物質へと分解する機能を持たせています。
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フェイクグリーン「CT触媒」の安全性は?
触媒自体は変化せず、周りの物質の化学反応を促進させます。
触媒自体は天然素材なので非常に安全性が高く、万が一触媒を口に入れてしまったりしても人体に有害な活性酸素は発生せず無害です。
また、アセトアルデヒド、黄色ブドウ球菌、大腸菌、ビブリオ菌、カビの抵抗性試験でも、効果があると報告されています。
フェイクグリーン 光触媒・CT触媒のメリットとデメリット
メリット
- 手入不要(水不要・土不要なので虫がこない、病気にならない)
- 枯れない、形が変わらない、日照不足を気にせずどこでも置ける
- 温度管理も不要(冬でも枯れない)
- 枯れないので落ち葉がでない、成長しすぎて処分にこまることがない。
- 抗菌・悪臭・有害物質を分解したり、活性酸素を生成したりする。
- 本物に比べて軽い、処分が簡単
デメリット
- 経年劣化などで光触媒等の効果が落ちる。
- 太陽光等の紫外線当てないと光触媒効果は出ない。
- 本物のと比べると質感が悪い。
- 安価なものは色褪せたりすることも。
- 成長しない、蒸散しない、本物とちょっと雰囲気や質感が違う。。。
- 「成長しない」ので、いまいち愛情がわかない。
いつまでたっても全く同じ姿なので、「味気ない」「育てる楽しみがない」という人もいれば、逆に家を空ける時間が多い人、手間がかけられない人は、「枯れない」「葉が落ちない」「水やり」や「温度管理をしなくていい」ので便利で楽だという人もおり、生活スタイルや好みで様々。
気になる方は、試しに小さなフェイクグリーンを買ってみるのもいいかもしれません。
フェイクグリーンの日頃のお世話は?
放置でかまいません。
定期的に付着したホコリを落としましょう。放置しておくと人工観葉植物にホコリが付着してしまい触媒が出来なくなってしまいます。
ホコリ防止スプレーなどもありますが、はたきやダスターでホコリを払ったり、乾いたタオルで優しく拭いてあげるだけでOKです。
安価なものは、色落ちしやすい塗料を使用しているものもあります。濡れタオル等で拭く場合は気を付けてください。
フェイクグリーンの寿命は?処分の仕方は?
経年劣化により色褪せたり破損したも場合は、寿命だと考えていいかと思います。
環境にもよりますが、直射日光を出来るだけ避けることで耐久年数が5年、10年と長くなります。
人工観葉植物自体はポリエステル、ポリエチレンが主原料で触媒のコーテイングがされています。
処分する場合は、一般の家庭ごみとして処分できます。各市町村の指示に従ってください。
おしゃれで落ち着いた雰囲気の フェイクグリーン 8選
出典元:HUE+WET(grandinroad)
人工観葉植物(フェイクグリーン)は、日光に当てたり、水をやったり、肥料をあげたりなどの手間が一切不要なので日あたりなどは気にせず何処にでも置けます。
忙しい方や一人暮らしの方にはぴったりのインテリアです。
何よりも最近は作り手が、より本物に近づけようと葉や幹の色使いなど細部にまでこだわっていますので本物よりも本物!そしておしゃれです。
お世話はできないけど「おしゃれなインテリア」「癒し効果」「目隠し」「動線」などとして用いたい方におすすめします。
おすすめフェイクグリーン 1.ポトス
ツル性観葉植物で熱帯地域原産です。本物であれば、大きな木に着生し数十mまで成長します。
出典元:jossandmain
おすすめフェイクグリーン 2.モンステラ
葉の形に特徴のある、つる性の着生植物で熱帯地域原産です。本物であれば、大きく育つと、白い花をつけます。
おすすめフェイクグリーン 3.サンスベリア
熱帯や亜熱帯の乾燥地に自生しており、トラノオとも呼ばれる多肉質な尖った葉が特徴的。本物はマイナスイオンを発生します。
出典元:totelly plants
おすすめフェイクグリーン 4.ワイヤープランツ
ニュージーランド原産のツル性植物です。本物であれば、成長が旺盛で茎が柵や壁などを伝いどんどん長く伸びていきます。成長の事を考えると人工の方が良いかも。
出典元:jossandmain
おすすめフェイクグリーン 5.オーガスタ(ストレリチア)
マダカスカル原産の熱帯植物。バナナのような葉が特徴的で優雅な雰囲気があります。
出典元:Vert Espace
おすすめフェイクグリーン 6.パキラ
中南米原産の植物。本物であれば、高さが20mほどになります。
「発財樹」とも呼ばれ縁起のよい観葉植物で知られています。
出典元:Vert Espace
おすすめフェイクグリーン 7.ドラセナ
熱帯原産の植物、祝い事の贈答品として人気があります。
幸福の木(マッサンゲアナ)としても有名です。
出典元:Vert Espace
おすすめフェイクグリーン 8.ユッカ
中北米原産の常緑の多年生植物。「青年の木」とも呼ばれる。本物は葉の先端は尖り固く、葉の縁にはノコギリ状の歯があり注意が必要。
人工観葉植物の日々の管理は、ホコリを払うぐらいで他に何もしなくてよいのです。
葉や茎部分は、よく見ないと人工とわからないものが多く「本物」の観葉植物よりいいじゃないか?と思う方もいるかもしれません。
人工観葉植物(フェイクグリーン)と風水
人工観葉植物は、「生の気」を発していないので風水効果はなく、方角や置き場所などは気にしても意味がないよう意見があります。
一方で、飾っている本人が「運気」が上がったと感じられるのであれば、それで良し(効果がある)という意見もあります。
金運アップや良い運気の引き寄せ効果があるかないかは、飾る人次第なのです。
気持ちよく過ごせる生活環境づくりのアイテムとして、手間がかからず自由に置けるインテリアとして、フェイクグリーンを検討してみてください。
兼業農家の跡取り息子。植物が好き、花が好き、ガンダムも好き。
農業繁忙期には更新がちょくちょく遅れるよ。