簡単に作れる春の七草 その種類と効能、なぜ1月7日?

食べられる野草

1月7日には、せり なずな すずな すずしろ ごぎょう はこべら ほとけのざ  の七つの草が入ったお粥を食べるって風習があります。あなたは、春の七草を毎年を食べてますか?

こんな寒い日にどうして春って思われると思いますが、昔は1月から3月までは春の季節と呼ばれていました。

七草がどのような植物なのかというと、「すずな」はかぶ、「すずしろ」は大根の種類になりますが、他は基本的に雑草です。

 

七草の種類と効能

 

 

芹(セリ)・・・競り勝つという意味が込められています。

全国の山野に自生していますし、栽培物は施設での栽培もあり、通年出回っています。

水芹(すいきん)という生薬にもなり食欲増進、解熱、神経痛、リュウマチなどに効果があるとされています。

食物繊維が豊富で身体に欠かせないビタミンCやミネラルが豊富に含まれており、免疫力を高めるとともに、活性酸素の働きを抑え老化防止やお肌にうるおいを保つ効果もあります。また、βカロテンがたっぷりと含おり活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病からも守ってくれます。

セリ特有の芳香には「オイゲノ―ル」など鎮静効果がある成分がふくまれており、ピラジンと呼ばれる血液凝固を防ぎ血栓を予防したり、肝機能を強化する成分も含まれています。

 

 

 

 

薺(ナズナ)・・・汚れを取り除くという意味が込められている。

全国に分布します。

古くから薬草として用いられ、肝臓病をはじめ高血圧、生理不順、下痢、便秘などに効果があります。

実が三味線のバチに似ていることで「三味線草」、三味線を弾くとぺんぺんという音がすることから「ぺんぺん草」とも呼ばれています。

ビタミンやミネラルの含有量が多く、ほうれん草を上回る栄養素がありカルシウムの量はほうれん草の5~6倍もあります。 カルシウム以外にもβカロテンやビタミンC,Eなどの抗酸化物質、 葉酸なども多く含まれています。

 

 

 

 

御形(ゴギョウ)・・・仏様の体という意味で、ハハコグサともいいます。昔は、草餅の食材としても用いられていました

日本全国の田畑の土手や原野などに自生しています

タンパク質やミネラルが含まれていて鎮咳、去痰、喘息 に良いと言われています。乾燥させ煎じたものを服用、含嗽に使います。

 

 

 

繁縷(ハコベラ)・・・ハコベともいい、繁栄が広がるという意味。

タンパク質やミネラルなどが豊富で、昔から薬草としても使われています。日本中にあります。

神経痛や腰痛、湿疹、肌荒れ、切り傷、腫れ物、打ち身、歯の痛み、歯槽膿漏の予防、歯茎からの出血といった症状を改善するために利用されていました。昔は歯磨き粉のかわりに使っていました。

 

 

 

仏の座(ホトケノザ)・・・仏様が座禅を組んでいるような花の形から呼ばれ、「コオニタビラコ)」とも呼ばれている。

全国に分布しております。

アクが強く固い葉や茎は食用にはならないので注意してください。

胃もたれ解消・胸やけ防止・消化促進に効果が期待できます。

 

 

 

 

菘(スズナ)・・・カブのこと。神を呼ぶ鈴に見立てられる。

ジアスターゼが豊富に含まれています。消化を促進させる効果があります。

葉酸も豊富で、葉にはカロテンの他に、ビタミンB1、B2、Cも豊富に含まれています。

胃もたれ解消・胸やけ防止・消化促進に効果が期待できます。

 

 

 

 

清白(スズシロ)・・・大根のこと。汚れのない清白を表している。

すりおろした時の辛み成分イソチオシアネートには、消化促進、血栓予防、殺菌作用の他にがん予防の効果などがあります。イソチオシアネートは大根の先に行けば行くほど多く含まれています。

また大根の葉にはビタミンA、C そしてカルシウムが豊富に含まれています。

消化促進・二日酔い防止・胸やけ予防・冷え性改善に効果が期待できます。

 

 

 

なぜ1月7日に七草粥を食べるの?

七草粥の由来は元々日本の風習で年のはじめに若菜を摘んで、自然から新しい力をいただくという風習の若草摘みや小正月の1月15日に邪気を払い一年の健康を願って小豆粥を食べる風習に中国から伝わった無病息災を願う人日の風習が結びついたといわれています。

平安時代に入り宮中行事に定着しさらに、江戸時代に「人日の節句」(七草の節句)として五節句のひとつとして定着していきました。

 

人の日の風習

ちなみに人日とは “人の日”という意味で、古代の中国では、正月の1日が鶏の日。、2日が狗(犬)の日、 3日が猪(豚)の日、 4日が羊の日、 5日は牛の日、 6日は馬の日、とされ元日から六日までを家畜(六蓄)感謝の日として、それらの日には、それぞれの家畜にごちそうを与えて、 人間はそれらの動物を殺さず、肉を食べることを避けてきたそうです。

7日は、人日といい「人を殺さない日」という意味、この日は刑を執り行いませんでした。この日の風習の1つに、 7種類の菜でお吸い物を作る風習がありました。 8日が穀物の日とされ、穀物を食べない日の前に、 作物への感謝を込めて、 7種類の菜を食して祝ったともいわれます。

 

七草粥はだれでも簡単につくれる

正月が明けると、スーパーなどで七草がそろったセットが売られています。葉物は細かく刻み切り、スズナ、スズシロの根菜は白い部分を薄くスライスしていきます。

鍋にご飯を入れ水、切った七草、塩をいれて煮れば完成ですので簡単に誰でも作れます。

土鍋を使うと見た目も良くとてもおいしくできますよ。

 

さいごに

正月にたくさんご馳走を食べて、胃腸は疲れ気味です。

七種類それぞれに薬用効果があり、胃や腸を整えてくれます。また、風邪などの病を防ぎ、野菜が不足しがちの冬場の栄養補給にぴったりですので、1月7日には是非試してみてください。

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