アロエ由来の成分・栄養分には何が含まれているの?日常の管理方法など解説。

観葉植物

アロエは鉢植えの植物として屋内でも屋外でも栽培でき、手入れが 簡単で乾燥に強いユリ科の多肉植物です。

熱帯地方で広く栽培され、アラビア語で苦みと輝きを意味する「Alloeh」という名詞に由来しています。

 

アロエ由来の成分が入った食品や製品はドラッグストアやスーパーなど様々なところで販売されています。

ですが、実際に購入・使用する前にアロエゲル状の液体の成分は何なのか、アロエにはどういった作用があるのかという疑問おもったことはありませんか?

その栄養分等にもついて知っておくべき点と実際の育て方についても触れていますので、購入をする前に読んで頂くとより一層アロエについての理解が深まります。

 

今までのアロエの使われ方

アロエのゲル状の液には黄色のラテックス(滲出液)と透明ゲル(粘液)を含んでおり、その葉から採れるゲル状の液が軽度の火傷、傷、感染症、傷跡などの治療、下剤として使用されていました。

これに加え現在では、糖尿病、喘息、てんかんや変形性関節症などのさまざまな疾患の民間療法または伝統療法として用いられています。

ローションや日焼け止めなどの何百種類ものスキンケア製品に含まれ、米国の食品医薬品局(FDA)も天然食品香料として承認しています。

 

 

アロエの葉の成分・栄養分

①ビタミン

活性酸素を中和する抗酸化物質であるビタミンA、C、E、B12、コリン、葉酸が含まれています。

 

②ミネラル

アロエベラにはクロム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、マンガン、セレン、亜鉛、ナトリウムが含まれています。

 

③酵素

アリアーゼ、アミラーゼ、アルカリホスファターゼ、ブラジキナーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、ペルオキシダーゼ、およびリパーゼの8つの酵素が含まれています。

これらの酵素は脂肪と糖の分解を促進し、ブラジキナーゼは過剰な炎症を減らすのに効果的です。

 

④糖分

多糖類(ポリマンノースとグルコマンナン)と単糖類(フルクトースとグルコース)が含まれます。

グルコマンナンであるアセマンナンは、食べ物を消化、吸収しやすいよう腸内環境を整え酵素や腸内細菌の働きをスムーズにしてくれてます。

また、抗酸化物質の王様でもあるグルタチオンを増やしてくれる作用もあり、抗アレルギー特性を有するアルプロゲン(糖タンパク質)およびc-グルコシル(抗炎症化合物)も含んでいます。

 

⑤植物ステロールなど

カンペステロール、コレステロール、ルペオール、およびβ-シソステロールを含んでいます。これらには抗炎症作用があり、ルペオールには鎮痛作用と防腐作用があります。

 

⑥植物成長ホルモン

炎症を抑え傷を癒す作用があり、植物成長ホルモンであるジベレリンとオーキシンを含んでいます。

 

⑦アントラキノン類

アントラキノン類の成分であるエモジンとアロインは抗菌、抗ウイルス、鎮痛作用があり、アロエの抗菌作用や抗炎症作用はこれらの含有成分の働きによることがわかっています。

 

⑧その他

アロエは99.5%が水分で、0.013%がタンパク質で、残りの0.487%にビタミン類やアミノ酸類、その他の有機化合物や無機化合物が含まれます。

アロエのさまざまな成分(アロイン、アロエエモジン、バルバロイン)には強力な下剤成分を含みます。

経口摂取に伴う腹部疝痛(痙攣性腹痛)と下痢が報告されており、他の薬剤の吸収を低下させる可能性があります。 予備的研究で、アロエが血糖値を低下させることが示唆されているため、血糖降下薬を使用している糖尿病患者が、アロエを経口摂取する場合には注意が必要です。

 

日常の管理・育て方

成長が早く殆ど手入れが必要ないので、初心者でも簡単に育てることが出来ます。

アロエは非常に明るい環境を好みます。当たりの良いキッチンなどに最適な植物で、長くてふっくらとした葉の端に沿って小さな棘が生えますので注意が必要です。

有害物質であるベンゼンを空気から除去するのに役立ちます。小さいときはテーブルプラントとして、成長するにつれてフロアプラントとして室内で育てることをお勧めします。

アロエは18~29度程度の乾燥気味の暖かい気温を好み、低温が非常に苦手で4.5度以下ではうまく育ちません。

冬場は休眠状態ですが鉢やプランターで育てている場合には屋外から屋内へ、夏場室内ではエアコンの冷風が当たらないところに置いてあげてください。

 

ペットが食べないように注意して!

犬や猫などのペットを買われているご家庭では、アロエを食べないように注意してください。 「サポニン」「バルバロイン」「アントラキノン」といった成分が含まれていますので、ペットが下痢や胃腸不調を起こすことがあります。

 

水やりと繁殖等について

水やりは、土が完全に乾燥したら土を湿らす程度でかまいません。

過剰に水をやりすぎると葉や根腐れの恐れがあります。環境にもよりますが2~3週間に一度で冬場はさらに少くします。

土ほとんどすべての種類の土壌で成長しますが、砂が入った通気性、排水性がよい中性の土壌が最適です。

また、害虫はほとんど付かないので心配ありません。

アロエを繁殖ですが、挿し木か根元部分から直接新しい芽(オフセット)が生じたものを使用します。

繁殖力は強いので放置しておくとどんどん育ちます。増やすのであれば他のポットで新たに育ててあげてください。

昔から重宝されてきた美容、健康効果

女王クレオパトラの時代にも美肌、保湿、血行促進、整腸等で重宝されていたそうで、近年発見された抗菌、抗炎症効果を持つサリチル酸と防腐、清浄の特性をもつサポニンと呼ばれる成分も含まれています。

また、人間が必要とする22種のアミノ酸のうち20種のアミノ酸9種の必須アミノ酸のうち7個をを含んでいるそうで、アロエを原料にしたジェルには髪に潤いを与たり、フケ予防、頭皮の健康を改善(炎症軽減や細胞再生を強化し髪の成長を促進する効果)もあるそうです。

白髪予防にも効果があるそうで、スーパーフードとして秘かに注目されているアムラ(ピンポン玉ほどの小さなライトグリーンの実)のジュースとアロエベラジュースを混合し一週間ほど寝かせた後に3か月間使用するという方法で効果があると言われています。根拠に乏しいのが現状で今後に期待したいと思います。

 

最後に

アロエは万能であることがお分かりになられたかと思います。

健康食品、サプリメント、化粧品など様々なものに含まれているのも納得できますね。

植物として見るも良いのですが、口にするもよし、肌に付けるもよしのスーパー植物です。興味があれば是非育ててみてください。

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