水仙の葉はニラの葉とよく似ている。とはいえ間違えて食う奴はいるのか?

投稿日:2019年4月22日 更新日:

私の祖母がニラと水仙の葉を間違って食べて死んだ人がいると言っていました。

いやいや、そんな人いないでしょ!? と、思っていたのですが調べてみると事例がありましたのでその辺り含めてご紹介します。

 

水仙と毒

スイセンはヒガンバナ科の球根植物です。

元々地中海沿岸原産で日本へ室町、安土桃山時代に入ってきたと言われています。

原種は30種ほどありそれらを交配して作られた園芸品種は1万種以上あると言われています。出立ちやほのかな香りで昔から好まれてきました。

 

道端や公園の花壇で咲く可愛らしい姿からは想像し辛いかと思いますが、葉と球根にリコリン、アルカロイド等の有毒を含んでいます。

そのためスイセンを他の農作物の近くに植えておくと葉や球根に有毒成分を含んでいますので、ネズミやモグラなどが寄りつかないと言われ育てられた経緯もあります。

そんな毒性のあるスイセンの葉をニラやノビルと間違って食べ嘔吐下痢、食中毒を起こす事故がほぼ毎年発生しています。

 

 

ニラと間違って食する

水仙が室町、安土桃山時代に日本に入って以降、各地で自生し野山や道端などでよく見るようになります。

野生のニラやノビルと間違え採取し食用したり、同じ畑で葉がよく似ているスイセンとニラを栽培していて間違ってスイセンを食用したりしているようです。

ちなみに素人が作るニラは、お世辞にも上手とは言えずスイセンの葉によく似ているのだとか。

玉ねぎとスイセンの球根を間違えて食べてしまうケースもあるようです。

 

 水仙の葉っぱ

 

 

近年の事故です

・2009年4月兵庫県の施設において、36~60歳の男女計8人がニラと間違って食事に入れたスイセンの葉を食べ、嘔吐や下痢などの食中毒症状を訴える。うち5 人は病院で手当てを受け症状は軽く、回復した。

原因は施設の職員が自宅で栽培していたスイセンの葉をニラと勘違い。施設に持ち込み、前日の昼食として調理。12人が食べ、8人が発症した。

・2008 年12月茨城県の小学校で、調理実習で作ったみそ汁を食べた児童5 人が吐き気や嘔吐の症状を訴える。
みそ汁に、校庭の菜園で栽培していたスイセンの球根をタマネギと間違えて入れた。児童11人と教諭1人が食べた。全員軽症。

・2007 年5月青森県の30 代と60代の女性2 人がスイセンをニラと間違えて食べて食中毒。
道の駅直売所でニラとして販売されていたスイセンを購入。酢味噌和えにして食べ、吐き気を訴えて病院の治療を受けた。販売者がニラとスイセンを間違えて採取し、販売していた。

・2008年青森県の老人福祉施設の利用者と職員計5 人がスイセンを誤って食べ、嘔吐や下痢などの食中毒症状に
 全員回復。同施設の職員、利用者らが散策中にノビルと間違えてスイセンを施設に持ち帰り調理。10人がみそ汁に入れて食べそのうち、職員1 人と利用者4 人が発症。

・2006年5月北海道で、スイセンをニラと間違えて食べた女性9人が、嘔吐や頭痛の食中毒症状を訴え一時入院。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000075843.html
(厚生労働省自然毒プロファイルより引用)

 

 

水仙の栽培

水仙の原産地は地中海沿岸になりますのでそれに近い環境、夏は乾燥、冬は適度な湿度と温かさにしてやると丈夫に育ちます。

水仙の球根の植え付けは通常9月終わりから11月初めにかけて行います。

鉢植えの場合、水はけのよい砂質土に腐葉土、ピートモス等を混ぜます。

球根は、小さいもので5cm以上、大きいもので10cm以上の土がかかる深さで、球根どおしが10cm程度の間隔になるように植え、水をたっぷり与えてください。日当たりがよければ、特に追加肥料を与えなくても大丈夫です。

6月終わり頃から堀り上げしますが、葉が枯れる時に球根は葉の養分を吸って大きくなります掘り上げた時も葉をそのままにしておくと乾燥して葉がカサカサになるので、それまで葉は取らないようにするとより丈夫な球根になります。

 

 

さいごに

行政が発表している発生件数はほぼ毎年複数件ありますので、知られていない物を入れると数字は更に多くなると思います。

とにかく自宅でニラを栽培せず、買って下さいと言いたいところですが販売する側も間違って売っているケースもあるので何ともしようがないですね。

確認方法として、ニラ独特の香りがあるか、葉の大きさ(スイセンはニラより葉が広く、厚い)をチェックしてみて下さい。

ニラかスイセンかノビルか良くわからない、判断できないものは食べちゃ駄目ですよ。

海外では死んでる方もいらっしゃるようですので。。。。

 

-花と自然


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四国に住む兼業農家の跡取り息子です。

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40代になり改めて植物の美しさやすばらしさ、力強さを認識しています。

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