麦の思い出、家の手伝いで。。。

花と自然

天気のいい日に少し田舎の方へ行くと、麦の穂が風に揺れ、美しい田園の風景が心を癒やしてくれます。 麦は、イネ科の植物です。

麦の歴史

小麦は元々ヨーロッパのカスピ海と黒海に挟まれたコーカサス地方(アゼルバイジャン、ジョージア、アルメニア)からティグリス川・ユーフラテス川流域のメソポタミア地方(イラク、トルコ、シリア)、大麦はメソポタミア地方で栽培されるようになったそうです。

その後ヨーロッパやアフリカに伝えられ中国大陸を経由し日本へにも伝えられました。

 

日本では水稲よりも前に栽培されていたようで九州で縄文後期の遺跡からはだか麦(大麦)が見つかっています。

 

また、古事記にも須佐之男命(すさのおのみこと)に殺められた大氣津比賣神(おおげつひめ)の体から、麦が生まれと書かれています。古事記は712年に書かれた日本で最も古い歴史書です。

麦の分類

麦には大きく分けて小麦、大麦、ライ麦、えん麦があります。

小麦、大麦は食用としてライ麦、エン麦は飼料として使われているようです。

私も小さい頃から麦には縁がありまして、実家が大麦の栽培をしていました。

その大麦ですが、初めに種まきをしますが2パターンあります。

春に種をまき夏頃収穫する「春まき型」と秋に種をまき翌年の初夏の前に収穫する「秋まき型」があります。

私が住んでいる地域は「秋まき型」で、稲刈りが終わった晩秋から初冬にはだか大麦の種まきをします。

 

年が明けて1月から2月の寒い時期に麦踏みをし、5~6月頃収穫をします。

 

麦踏み

麦の芽を踏む作業ですが、せっかく芽吹いたのになぜ踏むのかというと踏むことで茎が曲がったり傷がつくことで水を吸収する力が弱くなり、麦の水分が少なくなります。

結果、寒さ乾燥に強くなります。

 

また、成長とともに浮き上がる土を押さえ成長を抑制することで、土に強い根が張り丈夫な茎が育ち良い麦になります。

麦の思い出

昔は、人の足で踏んでいましたが殆どがトラクターの後部にローラー等を取り付け麦を踏んでいます。

高校生の頃、手伝いで自動車免許は持っていなかったんですがトラクターで麦踏みの手伝いをさせられました。

寒風の中、トラクターを乗り回しました。その時飲んだ暖かいコーヒーやコーンスープ味が今でも忘れられません。良い思い出です。

 

収穫は梅雨に入る前にコンバインで行います。

穂や葉が実り黄金色になり、実の水分量や硬さがある一定の水準を下回ると収穫を

します。

 

さいごに

麦は、若い芽の時に何回も踏まれそれでもその圧力を跳ね返し上に伸びます。

 

また踏まれて負った傷も自ら修復し、傷つく前よりも強く丈夫に育ちます。

逞しい生命力だと思います。

 

タラレバですが、私にもそんな生命力、精神力があればもっとよい人生だったのかもしれません。

 

 

 

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