雑草は放っておいたら、どんどん根を張り増え続けていきます。
残念ですが、毎年定期的なメンテナンスと称した雑草との闘いが永遠に続きます。
草刈りや雑草駆除をしなければ、いけないと思っていても
- 自力で草刈りするは大変で面倒くさい。
- 何から手を付けていいのかわからないし、そもそも道具がない
- せっかくの休日が草刈りで終わるなんて…
- 時間がなくて、草刈りまで手が回らない。
- 体力的に難しい、自信がない。
- 暑くてやってられない。
- 草刈りの範囲広すぎて、対処できない。
- なれない作業は足腰が痛くなる。
- 肌が弱いので草でかぶれたり、虫やヘビがイヤ! etc
と、なかなかやる気がでません。
また、敷地内一杯に生茂った雑草を見た途端、やる前から心が折れてしまいます。
そんな時には、除草・草刈りそして、草の処分までしてくれる「草刈り業者」にお願いするのが賢明です。
雑草駆除を業者に依頼する前に「一年生雑草」と「多年草雑草」って?
ざっくりですが、雑草は「一年生雑草」と「多年草雑草」の2種類に分けることができます。
一年生の雑草
発芽から枯れるまでの期間が1年のものは、「一年生(いちねんせい)雑草」と呼ばれます。
一年生雑草も2つに分かれ、春に発芽して冬に枯れてしまうものを「夏生(かせい)一年生雑草」、秋に発芽し冬を越して、夏に枯れてしまうものを「冬生(ふゆせい)一年生雑草」と呼びます。
比較的成長が早いものがあり、少し目を離すと雑草で敷地が覆いつくされていることもあります。
アレチノギク(キク科)、エノコログサ(イネ科)、ブタクサ(キク科)、ツユクサ (ツユクサ科)、カヤツリグサ(カヤツリグサ科)、ナヨクサフジ(マメ科)など
多年草の雑草
根が残って2年以上生存する雑草は「多年生(たねんせい)雑草」と呼びます。
地下茎(ちかけい)と呼ばれる主に茎や根っこの部分が春から秋にかけて成長します。
繁殖力が強く地下茎が深く広く伸びますので、全て取り除くことは難しく厄介です。
ヒメジオン・ハルジオン(キク科)、セイタカアワダチソウ(キク科)、スギナ(トクサ科)、ヤブガラシ(ブドウ科)、ドクダミ(ドクダミ科)、ヨモギ(キク科)、カタバミ(カタバミ科)、オオバコ(オオバコ科)など
一年草、多年草それぞれ面倒な雑草が交じり合い群れを形成しているものを刈り取ったり、ひっこ抜いたり、そして処分する作業は相応の時間と労力がかかり、精神的にも肉体的にも大変です。
雑草駆除・草刈りをせずにそのまま放置しておくと
雑草は5~10月頃は勢いよく成長します。
写真は「アレチノギク」が群生しています。何もしないで、そのままにしておくと更に上に伸びていき、見栄えが悪くなるだけではなく、生活の邪魔になり使えないスペースがどんどん増えていってしまいます。
蚊などの害虫も住み着き、花が咲いて枯れる頃には種が飛んで他の場所にも侵入してしまいます。
ヘビやバッタ、ゴキブリ、カメムシなどが住みつき、空き缶などのゴミを投棄されても草が生茂っているとわかりません。
アレルギーを引き起こす雑草も生えてきたりすると、近隣とのトラブルの原因にもなりかねません。
面倒ですが、定期的に対処しなければいけませんね。
雑草駆除・草刈りは一度では終わらない
雑草刈りや雑草取りが面倒くさく、そして疲れる一番の理由は、1度やっただけでは終わらないこと。(夏場などは草刈りをして1週間も経つとすぐに生えてきます。)
地上部をきれいにしても、根や種が残ってしまったり、風で飛んできたり、動物や人にくっついてきてしまうので、定期的な草刈りは必要です。
特に根の部分は、どうしても残ってしまいます。スギナ、ヨモギ、チガヤなどは地下茎で繁殖し、掘り出して取るのは大変です。
雑草の種子も地中に残ってしまうと、5年程は発芽可能とか、長いのは10年以上も発芽可能なものがあります。
雑草駆除・草刈りは業者に依頼するのが一番楽なのですが・・・
業者に頼むと時間や労力など面倒なことは当然ながら一切ありません。
除草後の仕上がりは、とても綺麗です。
手作業で行う「草取り」や「草むしり」と比べ、除草作業・草刈り作業は、時間や労力が短縮されるので料金が安く済みます。
とは言え、それなりの金額がかかるというのが、唯一のデメリット。
料金設定が、面積や作業時間などによって異なり、作業後の雑草処分まですべて行ってくれるか確認する必要があります。
少しでも安く抑えるには何社かに現場を下見してもらい、雑草やゴミの処分なども含めたすべての作業の総額の見積もりを取り、比較検討してみることです。
面積か時間か、状況によって業者を判断する
どの程度の時間がかかるのか分からない状況である場合、時間の経過ごとに追加料金を支払わなければならず、時間単位で算出すると割高になる可能性があります。
そのため、面積単位で計算する業者と、時間で料金を算出する業者の2つのパターン、どちらがお得に依頼できる業者なのかを判断する必要があります。
ゴミは自分で処分する
家庭ゴミは10kgあたり120円ほどの費用で捨てることが可能ですが、業者は事業ゴミとして出さなければならず10kgあたり約2倍の費用がかかります。
草刈り業者にゴミの処分を依頼すると手間を省けますが、別途料金が加算される場合が多いです。
草刈りを行う範囲が広い場合は、草刈りの作業だけ業者へ依頼し、刈った草は家庭のゴミとして自分で処分すると、費用が安く済むケースもあります。
除草・草刈り作業前に
地域によっては、除草剤が使えない等の制約がありますので、事前に確認しておきましょう。
また、雑草と草花との区別がつかず、すべて刈り取ってしまう事例もあるようなので、作業をする前にしっかり指示しましょう。
面倒な雑草駆除・草刈りをしてくれる業者
草刈り専門業者・造園業者・便利屋など
仕上がりがとてもきれいなのですが、料金相場は、100平米(30坪)で15,000~円から。
費用の内訳は、雑草などの処分代、機械や道具の使用料、交通費や人件費などで作業内容によって異なってきます。
実際に依頼する草刈り業者を選定し、現地を下見してもらい、見積もりを出してもらいます。費用と作業内容を確認したうえで、作業に適した信頼が出来る業者を選ぶことが大切です。
シルバー人材センター
公益法人などが、定年退職した高齢者などに仕事の場を提供しています。各都道府県の市町村などの管轄に支部が設置されており、登録している方が作業をしてくれており、料金はかなり安いです。
時間により、料金設定しているところが多く、1時間1,000~2,000円程度のところが多いようで、依頼件数の多い時期には、なかなか来てくれないことも。
また、作業にきてくれる人にも「あたり・はずれ」があります。
仕事が早く仕上がりも良く草刈り作業に慣れている方もいれば、逆に仕事が遅く仕上がりも悪く手を抜いてやたらと時間をかけているという人もおり、結局高くついたという事があるようです。
ホームセンター(住まい全般)
見積もりは無料ですが、料金が他と比べ高く100平米(30坪)で50,000円以上、ほとんどが事前のお支払いとなっています。
また、対応可能・不可能エリアがあります。
雑草駆除や草刈り、除草剤散布を自力で対処する場合のメリット・デメリット
ちなみに草刈りや除草剤散布を自分でする場合、実際やってみると色々なメリット・デメリットがあります。除草剤を使うとある程度の期間は効果がありますが、今後生えなくなるという事はありません。
地上部の草が刈れていれば良しというのであれば、鎌やクワ、草刈り機などを使った作業になります。
①鎌やクワなど使用して手作業で雑草駆除・草刈りをする
草刈りの範囲や草の生い茂り方などにより変わりますが、メリットとしては、とにかく安くあがるという点があります。
草刈り道具(鎌や鶴首ホー、草刈り用ハサミ、レーキ熊手など)を購入しても2,000円程度、こだわって高いものを購入しても30,000円程度で済むのではないかと思います。
デメリットとして、それなりに時間がかかります。50坪(165㎡)でまる1日以上かかることも。
そして、慣れない作業は体への負担が大きくとても疲れます。足腰を痛めたり、夏場などは熱中症になる危険もあります。
生い茂った雑草で肌がかぶれたり、ヘビに噛まれたり虫に刺されたりすることもあります。
自分で除草・草刈り作業をする際は手袋をして長袖長ズボンで作業しましょう。
②草刈り機などを使って雑草取り・雑草刈りをする
草刈り機があれば飛躍的に時間と労力、そして体への負担はぐんと減るといったメリットがありますります。
草刈り機購入コストはかかりますが、初めての方でも作業後の見栄えは、鎌やクワなど使った人力よりずいぶんキレイに仕上がるといったメリットもある一方、毎回メンテナンスが必要だったり、操作を誤るとケガをしたり構築物を傷つけたりということもあります。
エンジン駆動式と電動式の草刈り機
草刈り機には大きく分けてエンジン駆動式と電動式があります。
電動充電式(コードレス)だと、~3万程度でエンジン駆動式だと~5万円程度で購入でき、使用する燃料はガソリンもしくは混合燃料などになります。
エンジン駆動式の草刈り機の特徴
エンジン駆動式の草刈り機を購入する上でのデメリットは、メンテナンスが必要という事です。
エンジン回りのプラグやキャブレター、フィルター、ギアケースのグリス注入など定期的に清掃しておかないと故障の原因となります。
シーズンオフには、燃料を抜いて次に使う時にキャブレターが目詰まりを起こさないようにします。
電動式の草刈り機の特徴
電動式の草刈り機は、エンジン駆動式に比べメンテナンスがほとんど不要という利点があります。
国産であれば工具メーカーのマキタやリョウビ、工進、ハイコーキなど、3万円程度でエンジン駆動式と同じぐらいの性能のものがあり、そうそう簡単には壊れません。
よく知らない海外メーカーやあまり安いものだと、草刈りの範囲や草の生え方、草刈りの量によっては、はっきり言って使い物にならず、すぐ壊れてしまうことがあります。
エンジン駆動式、電動式、どちらにしても作業中に回転する刃で石が飛んだり、壁際などは刈刃が当たって傷が付いたりと注意が必要になります。刈刃はナイロンコードにすれば比較的安全に作業できます。
草刈り機はレンタルで
草刈り機のレンタルもあります。
使う頻度が少なく、置く場所もないし購入するのはどうかな・・・と考えているのであれば、レンタルすると本格的な草刈り機が借りられ出費を抑えられますよ。
③除草剤で雑草の駆除をする
除草剤は、葉や茎から薬剤が吸収されて植物を枯らします。
効果の現れ方によって大きく分けて3つのタイプあります。
- 比較的早く効果が現れる「葉茎処理型」といわれるタイプ
- 効果がゆっくり長期間にわたって現れる「土壌処理型」といわれる暖効性のタイプ
- そして効果が早く現れ長く効く「茎葉処理型+土壌処理型」のタイプです。
ほとんどの除草剤は、土壌に入ると自然に分解され、時間と共に消えていきます。
一時的には除草剤で枯れますが、しばらくすると薬剤の効果が弱まりすぐに芽を出してきます。
丁寧に散布しても長期にわたって、新たに生えてくる雑草の発芽を阻止するのは難しいので、定期的に散布する必要があります。
今生えている雑草を枯らしてしまう「葉茎処理型」の除草剤
葉茎処理型は、葉茎から吸収し枯れていきますので、雑草が生えてくる前や種の状態の時、また散布してから雨などが降ってしまうとまったく意味がありません。
代表的なものはグリホサートを主成分としたラウンドアップやサンフーロン、バスタなどの液状タイプ。効果は1~2か月程度といったところです。
除草剤散布後に雑草がじわじわと枯れていくので、見た目が悪くなるというデメリット、撒布時に風で飛沫が周囲に飛んで行き、枯らしたくない草花が近くにあると枯れてしまうというリスクがあります。
近くに果樹や樹木・草花が無い事を確認してから行って下さい。
これから生えてくる雑草を抑える「土壌処理剤」の除草剤
土壌処理剤は成分がいったん土壌に移行して残り、種を発芽させず雑草が生えるのを比較的長期間雑草の発生を抑えてくれます。2~3か月程度前に撒いておく必要があります。
葉茎処理型のように散布後に枯れて見栄えが悪くなる、撒布時に風で飛沫が周囲に飛んで行くというリスクがありません。
ただし既に雑草が生えた上から撒いたのでは効果がありません。草の生える3~4月頃事前に撒いておく必要がありますが、撒き方がまばらな部分はどうしても雑草が生えてきます。
代表的なものは、ネコソギ粒剤、ロロックス粒剤、オールキラー粒剤など。効果は4~6か月程度といったところです。
今生えている雑草と今後生えてくる雑草を枯らす「茎葉処理型+土壌処理型」の除草剤
茎葉処理型+土壌処理型は、成分が植物の葉茎から吸収され、比較的早く枯らすとともに成分が土壌にも移行するので、雑草の根からも吸収されじわじわと雑草を枯らします。
既に雑草が生えていても効果があり、効果が長時間持続しますが、液状タイプのものは散布後、成分が完全に葉茎に移行する前に雨が降ってしまうと効果が弱くなります。
また、散布後に枯れ、撒布時に風で飛沫が周囲に飛んで行き、枯らしたくない草花が近くにあると枯れてしまうリスクがあります。
代表的なものは、アースカマイラズ草消滅、草退治メガロングシャワーなど。しっかりと効果が持続するのは3か月~です。
雑草駆除・草刈り後に出る雑草の量は意外と多い
市町村の決められたごみ袋で、燃えるごみとして処分する場合、雑草の生え方にもよりますが10坪(33㎡)程度でもゴミ袋は数袋になってしまいます。
草をゴミ袋にパンパンに詰めても隙間が出来れしまうので、思っているよりも数が多くなります。
草刈り後直ぐは、水分も含んでいるので重いので袋はすぐに破れてしまいます。
コンクリートやアスファルト、ブルシートの上で数日乾燥させてから、廃棄した方が雑草も萎えてしまい軽くなり、処分が楽になります。
乾燥させるときに雑草の草を地面に落とさないよう気を付けましょう。種を残すとまた、生えてきますので。
ちなみに業者に雑草の処分をお願いすると、10㎏で200~400円ぐらいかかるようです。
そのまま山積みにして放置してしまうと、腐って異臭がしたり、虫が湧いたりヘビが来たり、ゴミなどを投棄されたりしますので、後始末までしっかりしておきましょう。
今後生えてくる雑草を抑えたいときは防草シートなどを敷く
今後、雑草で悩まされたくない。でも、除草剤散布はちょっと‥‥という場合、防草シートを引いて物理的に日光を遮断するという方法があります。
ただ、防草シートもピンからキリまであり、安価な物は目が粗く耐久性がなくすぐ破れ、雑草が顔を出します。
長い目で見て、ある程度高いものを購入した方が安上がりになります。でもどんなに頑丈な防草シートでも10年以上たつと徐々に劣化して破れたりして、草が生えてきますけどね。
また、防草シートを貼ると味気なく殺風景です。夏の昼間の時間帯はシートに熱がこもり暑いです。
防草シートの他にも防草砂利、固まる砂など雑草を抑える商品はあります。
雑草駆除や草刈りの代わりに塩をまくのはNG
雑草に塩を撒いて枯らすというやり方をネット等でよく見かけます。
塩化ナトリウムを撒くと、雑草内の水分が浸透圧により濃度の高い外部へ移動するため、細胞内に水分がなくなり雑草が枯れるという仕組みです。
確かに撒いてすぐは枯れますが、その塩分のほとんどは、雨などで土壌に流れて行ってしまいます。
そして、中途半端に塩分が土に残りその塩分によって耐性がついた強靭な雑草が生えてきます。
塩分で鍛えられた雑草は地下茎が強く張りますので、本来のものより育ちも良く増えるのも速いですよ。
塩を撒いてもデメリットしかありません。
- 塩分が流れ続けて、近隣の土地、畑や田に流れ込みトラブルになる。
- 塩分を含んだ雨水が流れ込む下水管やコンクリートにダメージを与え続ける。
- 土中に埋まっているパイプ、家や塀の鉄筋の基礎が錆びる。
- 塩分耐性が付いた、更に強靭な雑草が生えてくる。etc
他人様の土地に塩分が流れていくことを想像してみましょう。
塩分を含んだ水は上流から下流に流れます。塩分が流れ出ていることで、直接塩をまいた証拠がなくてもトラブルの原因になりますよ。
また将来、あなたが何かしら植物を植えようとしても何も育たない土壌の悪い土地になります。
そうなると、土を総入れ替えしないといけなくなるので膨大な費用もかかります。
絶対にやめましょう。
兼業農家の跡取り息子。植物が好き、花が好き、ガンダムも好き。
農業繁忙期には更新がちょくちょく遅れるよ。